『待望のイベント vol.1』 ミワケユウタ/里帰り/MARS/アカシアオルケスタ/PaperBagLunchbox  @music zoo KOBE 太陽と虎


噂は何度となく耳にしつつも、不思議と縁が無く、
未だ足を踏み入れたことの無かった場所、太陽と虎。
「music zoo」という名を冠しているだけあり、
・あちこちに動物のぬいぐるみやら置物やらが飾ってある
・外の壁や柱なんかがツタに覆われてる
・ドリンクチケットがわりにお手製の動物カード(説明文はネタ。No.○○の記述あり。何種類あるんだろう…)がもらえる
・男子トイレの中が×××なポスターで覆われてる(…)。(女子トイレは知りません)
等々、いろいろ奇抜な特徴(笑)を持ち、独特の雰囲気漂うハコでした。


HP↓見てもらうだけでも何となく空気が伝わるんじゃないかと思います。(笑)
http://taitora.com/



以下セトリ等ネタばれあり。



・ミワケユウタ


アコギ弾き語り。
シンプルながら耳に残るメロディと歌声で、なかなか良かったです。
松任谷由美さんの「優しさに包まれたなら」をカバーしてたり。
「その日の前に」という曲が印象に残りました。(タイトルに反応した部分もあり)



・里帰り


http://ondorecords.co.jp/about.html
viridian並びにUstの番組を毎週観させてもらってるondorecordsさん↑経由で知っていたバンド。
アコギ、鍵盤、ベース、ドラムレスで男女ボーカル、というちょっと変わった編成。
名前通りの温かくてどこか懐かしいような音を鳴らしてくれました。


中盤、「お客さんに一緒に歌ってほしい」的な曲で、
「ツアーを一部一緒に回ってるPBLのボーカルさんにお手本を」という展開に…
普通にお客さんに交じって(テンション高く笑)ライブを観てた中野さん、
前に歩み出て見事に美声を披露…するはずだったんですが、 
思いっきりタイミング外して、里帰りの皆さんに「え?」って顔されてました(笑)
この曲、そういうやりとり抜きにしても、
心地良いテンポとボーカルのお2人の掛け合いが楽しい曲だったんですが、
かつてないほどにカレーが食べたくなる曲でもありました。
お腹を空かせたライブ客にじっくり「コトコト」という合いの手を歌わせるのは反則(笑)


ラストの曲、
しっとりとした静寂の中をゆらゆら漂うような2人の歌声が、
暗いステージの中央で光る小さな灯りを包み込み、
何とも綺麗で心地良い空間を作り出していました。



・MARS


クールな雰囲気の女性ボーカルが印象的。
終盤に向かうに連れて場内盛り上がってく感じがありました。
ちょっと曲数少なかったのが残念。
もうちょっと聴いてみたかったです。


・アカシアオルケスタ


名前聞いたことあるかなーぐらいの認識だったんですが、
お客さんの盛り上がりが凄くてびっくり。かなり固定ファンついてるみたいですね。
曲の雰囲気に幅があって、いろいろとパワフル。
これは好きな人はがっつりはまるだろうなーと、納得でした。



PaperBagLunchbox



何やら準備に時間かかってるなーと思ってステージを見ると、
もう演奏始まる前から「何か凄い」「仕掛け凝ってます」的オーラが(笑)。
極めつけが、ドラムの伊藤さんとベースの倉地さんが必死に
客側スペースど真ん中まで運んできた馬鹿でかい長方形の物体…。
こ、これはいつぞやのお立ち台…!
そんなこんなで、どきどきわくわく(笑)しながら待機。



照明が落ち、メンバーが登場…かと思いきや、
何やら四角いケースから取り出される大きな円盤。…そう、レコード。
ステージ中央のプレーヤーにそれがセットされ、針が落とされると、
聴こえてきたのは「Ground Disco」のメロディー。そのループ音と共に、
キーボード使いの魔術師恒松さんがまずは1人で踊りだします。
続いて紅一点伊藤さん、一枚の大きな画用紙(?)を抱えて登場。そこには「PBL」の文字。
伊藤さんがドラムをたたき始めると、今度は倉地さんが「IS」の文字を掲げて登場。
3人によるサウンドが組み立てられていく中、
最後にボーカル中野さんがゆっくりとステージへ。
指を差しながら確認するように示された単語は「BACK」。
さらにさらにその紙がめくられ、そこには「HERE」の文字。


「戻ってきた」「ここにある」音楽。
何とも遊び心に満ちた演出と共に、この日のPBLチームの「ショー」が始まりました。



まずは、Ground Discoへようこそ!と挨拶し、
中野さんの歌声が静かに響き渡って、本番開始。
始めて生で聴く「ここは愛の爆心地」のフレーズに、
音源では何度も何度も聴いているのに、やっぱりどきっとしてしまいました。
じわじわと響いてくる倉地さんのベースラインに身を委ねつつ、
心地良く聴いてたらあっという間に1曲終了。


続いて「アーバンソウル」。
夜の空気の中を走って行く中野さんの歌声。
さらには本領発揮とばかりに忙しく動き回る恒松さん。
「愛しているのは自分だけ 愛せないのも自分だけ」
の部分で自分が毎度ながら「うあああ」状態(謎)になっていると、
そんな気持ちの揺らぎも全部打ち消すかのごとく、
フロア全体を揺らし、地鳴りのように響き渡る伊藤さんのドラム。
「ヘイジュード もう重度? ねえ?」 
はい、重度です。やられてます。



「全ての芸術は、このメッセージのためにあるんじゃないかと思っています。
 誰かが君を見てる。「watching you」」
いつも通り、歌うように…というか、歌いながら、MCをする中野さん。 
この曲は自分が観たライブでは毎回必ず演っていますが、
聴くたびに終盤の凄みが増しているような気がします。
恒松さんの見事なコーラスもそこに一役買ってるな、と今日改めて思いました。



ここで一旦何故かステージ脇に引っ込む中野さん。
「?」と思っていると、何やら暗いステージの中に派手に電飾が灯るわ、
伊藤さんがいつの間にやら光るスティックに持ち替えてるわ、
何かそこらじゅうピカピカしてるわ(笑)、いろいろと目が離せない状態に。
そんな幾分カオスな状態で奏でられたのは、「マイムを踊れ」のイントロ。


そこへ、中野さんが派手な衣装(なんかギラギラしてる笑)を纏い、満を持しての?再登場。
予想通りに柵を乗り越え、客側スペースど真ん中のお立ち台上へ。
「世界からはみ出して、音楽からもはみ出して、檻からもはみ出してきました。
 PaperBagLunchboxです。ここは動物園とのことですが、こんな檻の中でとどまっている
 バンドではありません !」(※超適当意訳につき注意)
と、怒涛のテンションで語り、踊り、歌う中野さん。
加藤さん(メンバー曰くチームPBLの組長)のサポートに目を(耳を)奪われたりしつつ、
目の前の熱気に圧倒されっぱなしでした。


最高の拍手タイムに、歌いながらのメンバー紹介を経て、お祭りタイム終了。



最後の曲。
「僕は成り上がりたいわけじゃないし、有名人になりたいわけでもない。
 ただ、僕はできることならば、うたになりたい。そういう気持ちで歌っています」
「さっきお立ち台で歌ってたのは、そんな僕の気持ちが乗り移ったうたの妖精です。…(笑)」
「大好きな歌があって、大好きな人がいれば、それだけであんなふうに踊れるやつがいるって、
 それを見せたかった。ステージ、世界から落っこちて、ずーっと下へ転がっていったとしても、
 坂道の一番下のその先で起き上がった時に笑ってられるように。歌います。」
(以上、超曖昧&どっか別のとこのMCが混ざってるかも…汗)


ラストは、「ストップ」。
これがまたとんでもなかった。音源で聴くのとは全く別の曲のようでした。
ただでさえ音や歌声の一つ一つが相当力強くなってる上に、
ライブアレンジっていうレベルを超えた凄まじい展開。
もし「PBLive 2」が販売されるなら、このストップは確実に収録してほしいところ。
文字通りの瞬間的なストップを繰り返しながら盛り上がっていくステージ。圧巻でした。


最後は、登場時の反対を行くように、演奏を続けながら1人ずつ退場。
まず中野さんが去り、倉地さんがベースを置き、恒松さんはキーボードの音色を残しつつ一礼。
最後に残ったドラムの響きがだんだんと高まり、最後はびしっと伊藤さんが締めて終了。
音響、照明、その他スタッフさん、全てが合わさっての本当に見事なステージでした。



で、ここで完全に〆の予定だったみたいですが、アンコールの拍手。
レコード回収しに来た伊藤さん、多少困ったような笑顔を見せながら、
「えー、ありがとうございます。やっていいんですかね?アンコール。」と確認。
「他のメンバー誰も出てこないんですけど…」
「この照明とか、セット、凄いっしょ。たくさんあって重たくて移動が大変でした…(笑)」
と、さっきまでのライブモードどは違って限りなく素な感じで話す伊藤さん。和む場内(笑) 


その間にその他のメンバーもゆっくり登場。
「5年間なかなかうまく行かず、その間に80曲ぐらい曲できちゃったんで、
 やりたい曲はいくらでもあるんだけど(笑)」
「ここは動物園と言う事で、最後は暴れたいと思います!」


そして、「オレンジ」。
ステージを動き回りながらエレキピアニカを弾く恒松さんをはじめ、
本当に楽しそうに演奏するメンバー。
中野さんは途中で柵を飛び越え再びお立ち台に向かうと、
なんだかもうこの人の存在が自由、ってな感じに。
ら ら らら の歌声がお立ち台を中心に広がっていく。
個人的にかなりぐっとくる光景でした。 
あと、前回のタワレコインストア時も思いましたが、
終盤でタンバリン叩いてる時の伊藤さんの笑顔、あれは世界を平和にすると思います。


そんなこんなで、いやー楽しい、と思ってたら歌詞がいきなり刺さって泣き笑いになったりして、
自分が体と感情共に揺さぶられまくってる中、なおも歌い踊る中野さん。
最後の方はお客さん2人お立ち台に呼び寄せてマイク向けたり、割とやりたい放題でした(笑)。


最後に柵とステージの間で一瞬立ち往生した中野さんに、
王子動物園にあった「ヒト」の檻を思い出したりも。(地域限定すぎるネタ…)
とにかく、完全燃焼して終了。




セットリスト

1 Ground Disco
2 アーバンソウル
3 watching you
4 マイムを踊れ
5 ストップ

en.1
オレンジ(2011 ver.) (もはや「2011年2月3日のLIVE ver.」という感じで呼んだ方がいいかも)



相当曖昧な記憶で書いたのでけっこう間違ってるかもです。
訂正あればコメよろしくおねがいします…。


ほんっとうに今日行けて良かったなーと思います。
忘れられないライブになりました。
PBL、ワンマン行ったら自分はどうなってしまんでしょうか(笑)


今日会った何人かの人たち、ありがとうございました。
出演バンドの皆さん、スタッフの皆さんにも感謝を。




何も考えないで笑える夜に 世界がすぐ側にある朝に
失うものの自由とか 守るべきもののぬくもりとか
感じている 感じている 生きているすべて


(「マイムを踊れ」/PaperBagLunchbox)