OGRE YOU ASSHOLE presents 『Which is the Right Brain』 eastern youth/OGRE YOU ASSHOLE @梅田シャングリラ


熱の塊が音鳴らしているようなバンド、eastern youth
得体のしれない異空間をゆらゆらと作り出すOGRE YOU ASSHOLE
この2つのバンドが、どんな共演を魅せるのか。
自分の中にも外の風景にも小雨が混じる中、
音楽にそれをかき消してもらうべくシャングリラへ。




eastern youth


曲は最近の2、3枚のアルバム+ベストぐらいは聴いていたけれど、
ライブを観るのは初めて。
何故か六甲おろしをSEにして登場(笑)
しかもオマリーバージョンというものだったらしく、
2番の英語のフレーズが聞えてきたところでフェードアウト…
ギタボ吉野さん「続き聴きたかったなこれ(笑)」


気になる方はこれ見てくださいませ↓
http://www.youtube.com/watch?v=G3dKVXMQofY


そんな笑えるムードから一転、曲が始まると、
イントロから血管浮き出た姿でまさに燃えるような演奏を魅せる3人。
2曲目のギターとベースの掛け合いに痺れさせられ、
そこからずっとその熱さに圧倒されっぱなし。
特に吉野さんのギター、上手いし激しいし見ていて惚れ惚れ。



まともな世界があるという
誰と誰と誰がそこから来た?
クソ喰らえだ!クソ喰らえだ!クソ喰らえだ!
(「まともな世界」より)


声を掠らせながらまるで彼自身が歌か!と思わせるような熱量で叫ぶ吉野さん。
日本人ならではのロック、というのを改めて感じさせてくれた。


MC語録
「そんなに見るなよ。恥ずかしい(笑)」
「今日は何か、いつもより芳しいですね。何か空気が違う。」(OGREの影響で若い人&女性が多かったから?)
「梅雨時の晴れの日は貴重だから…洗濯とかした方がいいよ」
「何の話しようか…球蹴ってわーって騒いでる話でもしようか(笑)見てないけどな!」
「大阪はどうか知らないけど渋谷は酷い。あんな騒いでるだけの奴らはBADサムライ。」
「この後は、若々しい風(OGRE)があっちの方から吹いてきて、
ダイキンのエアコンの如く、この加齢臭の漂う空気を吹き飛ばしてくれるので、楽しんでください」


その他いろいろあったけれども記憶曖昧なので略…
思った以上に楽しい人たちだった(笑)


終盤の「一切合切太陽みたいに輝く」では、
雨が降ってるのを忘れさせるような演奏で、
シャングリラのミラーボールの輝きにも負けない、
そんな太陽の光がステージから差し込んできたような錯覚を感じたり。


その他の曲でも、風景が頭の中に浮かんでくるような演奏だった。
ちょっと洒落た雰囲気のシャングリラを
曲の力で別世界に変えてくれるバンドの力。
去年は心筋梗塞で倒れた吉野さんだけど、
それを全く感じさせないどころか、溢れかえる生命力を見せ付けられたライブだった。


セットリスト(拾いもの)


街はふるさと
破戒無慙八月
まともな世界
浮き雲
裸足で行かざるを得ない
道端
サンセットマン
一切合切太陽みたいに輝く
荒野に針路を取れ



OGRE YOU ASSHOLE


今日もボーダーのギタボ出戸さん。爽やかに挨拶。
彼の「どうも、OGRE YOU ASSHOLEです」が、
「どうも、おあすです」にしか聞えないのは自分だけ?
まぁはっきり口に出すと外国の方にびっくりされそうなバンド名ではあるけど(笑)


まずは「ピンホール」、「ヘッドライト」でフロアの皆をゆらゆらさせておいて、
3曲目から「ネクタイ」。
もうクライマックスか?と思わせるような迫力で、
ライブでのこの曲の凄さを改めて実感。
独特で底が見えない演奏をこの時点で見せ付けてくれた。


以前観たライブ同様、MCは少なめでどんどん曲を奏でる4人。
馬渕さんのギターのフレーズは本当に特徴的で、
CDでも癖のあるところを、ライブではさらにアレンジしてくるところが凄い。
そしてどの曲もとにかくアウトロが素晴らしい。
ギターのリフとたたみ掛けるドラムによって生み出される終盤の凄み、
本当に異世界に引っ張られているようだった。


MCでは、
「大阪名物パチパチパンチの人に会いました。
さっき喫茶店で4人で喋ってたら、店員が「あの人誰だかわかる?」って言ってきて。
まぁその時点ではわからなかったんだけど(笑)、とりあえず有名人なんだろうなと
思ったから半笑いでごまかして。ギターの彼だけわかってたみたいで、小声で
「パチパチパンチの人」って言ってくれて。事なきを得たんですけど(笑)」


「その後、何しに来たんや?って言われて、
今からちょっとそこでライブするんです、って言ったら、
「観に行こうか?」って言われて。一応受付に関係者枠で名前書いといたんで、
もしかしたら後ろの方に来てるかもしれません、パチパチパンチの人(笑)」


「…もし彼に会わなかったらこのMCの時間何も喋ることなかったんだけど(笑)」


確認できなかったけど、和んだ(笑)
出戸さんは今日もいい人オーラを振りまいてた気がする。



「ワイパー」では夢見心地で漂って、
気持ち良すぎて意識がもうろうとしたり、(笑&汗)
「ひとり乗り」では夕暮れに飲み込まれる気分になったり、
完全に「シャングリラ」ではない彼らの世界に意識が飛んでた。


アンコールの「アドバンテージ」、
これがまた凄まじかった。確か前もライブで観てるはずなんだけど、
また磨きがかかってたように思う。
アウトロ、どんどん加速するドラムと共に、
ギター、ベースの音圧も高まっていき、
それが最高潮に達したところで、しっかり着地。
扉を閉めるような見事なラストだった。



セットリスト(曖昧)


ピンホール
ヘッドライト
ネクタイ
レインコート
知らない合図知らせる子
ロボトミー
J.N
コインランドリー
ワイパー
フラッグ
ひとり乗り
ステージ

en.1
アドバンテージ





凄く面白い組み合わせの対バンで、
ちょっと他とは違った楽しさがあったライブだった。
両バンドともこれからも何度も観る事になる気がする。


最後に、このライブに携わった全ての方々、ありがとうございました。