愛しい空っぽを抱きしめて


HAPPY

HAPPY


優しくて痛くて温かくて。
なんでこんなに良いんだろう。
どこが良い、ってうまく言えない。


初めてBUMPの曲に出会ったころの感覚が久々に蘇った。
ずっとこの音と言葉に浸っていたい。と思わされるような。



カップリングの「pinkie」。
あまりにも痛くて、弱くて、息が出来なくなりそうなAメロの歌詞。
囁くように小さく、でも「消えそうな声」とは明らかに違う、何かの意思が詰まったボーカル。
強くはなく、誰のためでもない、今の自分にどこまでも響く歌。



そして「HAPPY」。


「心は強くならないまま」
自分の中にいつまでも存在する過去の自分や記憶、風景。
全部引きずりながら、頭は散らかって、それでも日は昇って、
「確かに痛みは増えていく」。
続けることが怖くなる中で、感じることは諦められずに。


そしていつも「優しい言葉の雨」が降る。
温かくて冷たいそれに触れる。


わけの分からない歩き方で歩いたその先に、また日が昇る。
落書きのような夢も、本当のことも、他人事の様な虹も、
全部終わるとしても、

続きを進む恐怖の途中 続きがくれる勇気にも出会う
無くした後に残された 愛しい空っぽを抱きしめて
消えない悲しみがあるなら 生き続ける意味だってあるだろう
どうせいつか終わる旅を 僕と一緒に歌おう