動いた時間はそっと土に還そうか

・山場、第一段終わり


なんか気が抜けた。
空っぽな感じ。
で、不思議とポジティブな気分。
なんだろうこれ。
とりあえず、後ろ向きつつ前に歩いていければいいなーと思う。




・いつかの朝へと

Twangs

Twangs


ヘッドフォンで聴いたりiPodで聴いたり、コンポで垂れ流したり。
いろんな聴き方で一週間バインの世界に浸っていました。


日常と非日常を行ったりきたりしてるような、不思議な世界観。
光がちらついて、消えたり現れたり。
その中で、時間がとても特殊な形で流れていて。



旅立ちの日 君の睫毛は
時計の針に勝てる気がしたのに

(「小宇宙」より)


この歌詞ですよ。
ちょっと大袈裟に言うと、このアルバムに流れている独特の空気は、
この部分と、その後の「世界が停止した瞬間」に凝縮されてるんじゃないか、
そんな風に思いました。「君の睫毛は〜」って、どっからこんなイメージが湧いてくるんだろう…いや、凄い。



個人的にお気に入りの曲は、ダントツで「Pity on the boulebard」。
歌詞の絶妙なもどかしさに、強弱のついた音作り。
サウンド的に重いところより、
ぱっと風が吹く様に軽くなる、サビ(?)の部分の方が歌詞はハードってところがたまらないです。


その他、「Twangs」、「小宇宙」、「フラクタル」あたりの
少し重ためなサウンド&歌詞の曲が自分の好みなんですが、そういった曲ばかりでなく、
「Afterwards」や「NOS」のような、皮肉っぽい曲を挟んでくるところがまたいいんですよね。
昼の日差しを浴びて自己主張してる、棘のある花みたいな。(わかりづらい例えすいません)



今回、初めて全編英語の曲(「Vex」)が収録されたりしていて、そこらへんも面白いところ。
なんかのインタビューで田中さんが言ってましたが、
「ためしにやってみて幅を広げてみたい」というようなことらしいですね。
これが今後の歌詞の世界観にどういう影響を与えるか気になります。




派手な曲は一切ないです。
これといった統一性もないです。
なのに、最初から最後まで聴くと、もうtwangワールド。
インパクトのあるアルバムではないですが、
味が無くなることのないガムのように、長く聴いて行けそうです。
そして、まだまだこのガムの味は変化し続けていくんじゃないだろうか、
と、そんな気がしています。

尖ったままの陽差しが
止まったままの


手を振って呼んでる
君を連れていく
どうしたって時は来る
そう言い張ってる


手遅れなのに
わかっているのに
かまわずに
ためらわずに

(「Pity on the bouleveard」より)