【GRAPEVINE with 長田進(from Dr.Strange Love)】 3月6日(金) 心斎橋クラブクアトロ


いろいろばたばたしてたりしたこともあって、
クアトロに着いたのは18時30分ごろ。(開場18時、開演19時)
しかしながらSOLD OUTということで、まだまだ入場順番待ちの
列が長ーくのびておりました。
多分ラストの人が入れたのは19時ぎりぎりだったんではないかと…


なんだか調子悪くてふらふらしてたこともあり、
クアトロの一番後ろの壁のとこで待機。


入場が長引いたこともあってか、開演は15分押しぐらいでした。





以下ネタばれ注意。毎度のことですがMCはかなり曖昧&適当です。













まず、ギター一本片手に登場したのは
今回のゲストであり、バインのプロデューサーでもある長田進さん。
自分は詳しく知らないんですが(申し訳ない)、Dr.Strange Loveというバンドでも活動してるそう。


淡々とした感じで客の拍手に答えつつ、
ステージから見て右端にセッティングされた椅子に腰を下ろす長田さん。
遠くてあんまり表情とかまでは見えませんでしたが、
なんとなく渋いおっさんという雰囲気が…(笑  ごめんなさい



「えーー、せっかくなんで弾き語りでもって言われましたんで、ちょっとだけ
やらせてもらおうかな、と思っております。」


ぶっきらぼうかつ渋い感じの声で挨拶したのち、まずは一人弾き語りで一曲。
落ち着いた、なんとも男臭い感じの曲でした。(Dr.Strange Loveの曲なんでしょうか?)


一曲終わって、
「今、バインと一緒にレコーディングやってるんすよ…
それでね、せっかくだから一緒にってことで、こうして
やらせてもらってるんですが……どうですかねぇ…っ!?」


なんとなく投げやりに言って二ヤリとする長田さん。
この人酒飲んだら絶対面白いことになるタイプの人だなーっとか勝手に思いました(笑



続いてもう一曲やった後、
せっかくなんで、一緒にやったりしてみたいと思います、とのことで、バインのメンバーが登場。


まず、「グレイトドラマー、亀ちゃん!」と呼ばれて照れ笑いしつつ亀井さん登場。
さらに、「グレイトキーボーディスト、高野勲…またの名を助教授!」
と呼ばれて笑いに包まれながら、高野さん登場。
(ほんとはもう一回「またの名を…○○」って言ってたんですが聞き取れませんでした。
ストレンジメロディ〜ストなんとかそんなニュアンスの…なんのこっちゃ。わかりませんすいません(笑)  )


と、ここまで紹介されたところで、一旦三人で一曲。
キーボードがいい味だしてる、不思議サウンドな楽曲でした。



この曲が終わると今度は西川さんが登場。

長田さんニヤニヤしながら「何?緊張してんの?(笑」  
西川さんぼそっと「しますよ…」        


微笑ましい光景を見せてもらいました、という感じで場内に広がる笑い声。
なんかギター弾いてる時の西川さんとギャップがあって面白かったです。


そんなこんなで今度は4人で一曲。確か英詞の曲だったかと。
終盤の盛り上がりと西川さんの挙動の危うさが(笑 なかなか良かったと思います。



4曲終わって、長田さん「それでは、皆さんお待ちかねの……………です」
とたっぷり間を持たせて結局紹介せずに(笑 他3人と共に一旦退場。




そして少し時間をあけた後、「お待ちかね」のGRAPEVINE登場となりました。



一曲目は、「Glare」

たかが満ち足りた世界で
胸がいっぱいになって
見たろ光を 
走り出したくなって 正解だ

あれ、こんないい曲だったっけ?って思うぐらい、
いきなり溢れ出るライブならではの音圧、エネルギー。
そして伸びに伸びてクアトロが狭く感じるほどの田中さんのボーカル。
曲の最後には、キーボードが奏でる優しい音が静かに響いて。


窓の向こう、カーテンの隙間から、強烈な光が差し込んでくるような演奏でした。



続いて、「COME ON」「超える」と比較的最近の曲を2曲。
とにかく田中さんのボーカル凄すぎかっこええ…
西川さんもギター鳴らしながら半径10mぐらいに何らかのオーラを発してました。




ここでMC。


田中さん、いきなり「えー新年明けましておめでとうございます」(笑


「関西来たのは正月に帰省して以来やから…お前らと今年会うのは初めて…なはず!」
格好いいくせに妙に生活臭のあるロックスター、田中さんここにあり(笑


田中さん「えー、現在レコーディング進行中でありまして…夏ごろにはアルバムができるかと!」
客「おーーーっ!!」
田中さん「…という仮決めのもとでやっております(笑」


と、こんな感じのゆるい雰囲気のMCの後、「その中からやらしてもらいます」とのことで、新曲!


まずはピコピコ音の入ったハイテンポで盛り上がりのある曲。
なんとも形容しづらいんですが、単純にキャッチーでもあり、
少しダークな雰囲気もありな、面白い曲でした。


さらに「もう一曲! 次はゆるい曲なんでそのつもりで」とのことで新曲2つめ!
言葉通りにゆるい雰囲気を漂わせつつ、なかなか凝ったメロディを奏でる
ギターとキーボード、そしてそれを軽い足取りで進むように導くリズム隊。
それにぶっきらぼうに歌い上げる田中さんの声が加わって、
一曲目共々アルバムに期待感を持たせてくれる楽曲でした。




ここで新曲タイムは終了。
「久々に古い曲やります」と言って始まったのは「sabbath」
イントロが鳴った瞬間に前の方の女性二人組が歓声あげてました。
昔から聴いてる人はやっぱ嬉しさも2倍3倍なんだろうなぁ…
と、デラシネ以降にはまった新参者としてはちょっと悔しかったり。


曲が終わった後、「えー、今のはサバスという曲です」とまるで新曲のように
紹介する田中さんに、場内、前の方中心に響く笑い声。
どうせ知らんやつたくさんいるだろ、みたいな感じで言ってて、
(実際きょとんとしてる人もいて)面白かったです。


で、笑ってたら流れ出すイントロ…
この泣きのメロディーは…っ!てなことで始まったのはアナザーワールド


まさに不意打ち。個人的にバインで5本の指に入るぐらい好きな曲。

だけど空に届きそうで
また手をのばして やめて
明日もう一度 いつかはきっと あの向こうへと
精一杯息をして いつの間にか
僕らには見えやしない


る、涙腺が…
思わず足が前へ動いて。目を閉じて聴き入って。
目を開いて田中さんの歌う顔を見て。感情が揺れる揺れる。
いろいろ思い出してやばかったです。
自分の内側からメロディが響いてくるような感じでした。




ここでまたMC。
「今日はプロデューサーが来てくれてます。
最初になんかやってたおっちゃんね(笑
せっかくなんで一緒にやろうかと。」


「監督!鬼監督ーーー
」と、田中さん(笑



なんともいえない苦笑いな表情で長田さんが登場し、続けて2曲。
1曲は長田さんがボーカルの曲、もう1曲はほぼインスト?という感じの曲。
分厚くて幅の広い演奏を楽しませてくれました。一人増えるとやっぱり迫力が違いますね。




「この後も監督には最後までいてもらいます!」
とのことで、この後は基本的にトリプルギターでの演奏となりました。




まずは「エレウテリア」
カップリングにしておくには勿体ない曲。前のツアーでも聴きましたが、
サビのギターと苦しそうなボーカル、そして歌詞がたまらないです。


曲が終わり、少ししんみりしたムードが漂う中、
またも震えが来てしまうイントロが…
淡々と響くキーボードの重たい音、それに重なるようにドラムの静かな振動が広がって。
そんなふうにゆっくりと、ライブハウス全体に「VIRUS」が流れ出しました。


どんどん辺りを侵食して行くその音。ちょっとした狂気と、脳内を何かがぐるぐる回る様な感覚。
特に「頭の奥で赤い光が かすかについた気がしたのは」の囁くような歌い方が鳥肌もんでした。
そしてさらにはその後のテンポ変わってからの轟音の迫力が凄い凄い。
トリプルギターの力もあって、吹っ飛ばされそうでしたよ。
外までVIRUSが漏れていってしまいそうな勢いを味わいました。



で、そんな揺さぶりが終わったと思ったら、今度は「Sing」の優しい音色が。


空はうたい
風はうたい
ただそれを
誰がうたう
そう
ここにあるものを
ずっと うたえなかったよ

このつなぎはやばかったです。
深い深いところからにさっきまで居たのが、
気がついたら陽のあたる地面に立ってて、うたが聴こえてくる。そんな感じ。
そして最後の「きこえるか」の繰り返しに、またも、うぁぁぁっとやられてしまいました。



さらに息つく間もなくKINGDOM COMEで、
また空気をがらりと変えてくるバインの面々。うーん、憎らしい…
長い長いアウトロの気合入り具合が凄かったです。音圧が、音圧がー(しつこい)





ここでまた軽くMC。
トリプルギターはどうや!?みたいなことを言って楽しそうな田中さん。
「こっからはうるさい曲ばっかりやるんで、よろしくっ!!」


とのことで、「フラニーと同意」
それまで割とじっくり聴く曲が多かったこともあってか、
会場全体大盛り上がり。前の方は暴れてましたねー。


自分はちょっと体調不良がここらへんの時ひどくて、フラニーはぼんやりしながら聴いてたんですが、
続いて「FLY」が来て、
田中さんのシャウトにテンションあがってだいぶ復活。病は気から、ですな(笑
どういう体の構造してるんだか。。。



このままアップテンポが続くのかなーと思っていたら、
続いてきたのは「CORE」。この流れで反則すぎる…


前も思いましたが、この曲はライブで相当化けます。
歌い出しからボーカルの存在感が圧倒的。もはや芸術作品みたいなものですな、あれは。
そして徐々に徐々に高まっていくグルーヴ感。
すべての音が、長く熱を帯びたアウトロのラスト1音に向かって伸びていく。
その様子は…もうなんといっていいかわからないです。自分の言葉での表現力の限界を感じさせるパフォーマンスでした。


最後の方のトリプルギターの迫力には痺れっぱなし。
そんな中で負けじとうねりまくるベースも最高でした。金戸さん、影のMVP。



COREが残した熱が冷めやらぬ中、田中さん「次ラスト!」。
客からえーーっという声が上がる中、
「久々に行くか! 南部の男になってくれ!カモンB.D.S!」


というわけで本編ラスト、「B.D.S」
自分は初めてライブでこの曲聴いたわけですが、
このかけ声とか流れは、昔からのファンにはたまらないものだった模様。
これまたクアトロ全体を揺らすような演奏をしてくれました。
最後は透明に響くような音が、ゆっくりと消えていき、本編終了。




気がつけば、開演から2時間を軽く超えていました。
まさに時間が経つのを忘れさせる、そんな演奏でした。






アンコール。


「トリプルギターどう?」と再びにやりと笑いながら言う田中さん。
「めっちゃうるさいやろ。」と本当に楽しそう。
ふと視線を左に移すと、長田さんもふふふという感じで笑みを浮かべていました。


ストーンズのカバーやります。ダンスナンバー。盛り上がってくれい!」と言って、
客からおーーっと声が上がる中、一曲。
自分は洋楽ほとんど知らないので、曲のことはわかりませんでしたが、
バインの曲やってる時とはまた違った、解放感あふれる感じで楽しげに演奏するメンバーの姿が印象的でした。




「今日はありがとう!ほんまにほんまのラスト!」と田中さん。


ゆっくりとリズムを刻み始めるギター。
この日何度目かの、イントロで鼓動が高まるのを感じる瞬間。


ラスト、「Everyman,everywhere」


自分がバインにはまるのを決定付けた曲であり、ライブで一番聴きたかった曲でした。
泣きそうになるぐらい胸に迫る。凄い。
ギター、ベース、ドラム、キーボード、それぞれの1音1音が、
そして田中さんが紡いだ言葉の1つ1つが、じわじわと自分の中に染み込んで来るのを感じました。


最後、「いつかーーーーこの想いーーーーーをーーーーーーーーーーーーーー」のところ、
田中さんの声の伸びが本っ当にすごかったです。歌声そのものの力がひしひしと伝わってきました。




いつも通りの道を
そう いつもと同じ風
違うな 今ならわかるだろ


いつかこの想いを
枯らしたくない衝動を
その勝手なイメージも やがて忘れてしまうのに


いつか 




最後、「ありがとう、ありがとう、ほんまにありがとう!」と繰り返しながら
去っていく田中さんとメンバー。こちらこそ、本当にありがとう、と言いたくなる瞬間でした。






というわけで、自分の体調は残念な状態だったものの、
ライブ自体は素晴らしかったです。
曲数は少ないのに、長く、そして濃厚な2時間半でした。
毎回安定してこのライブクオリティを保てるバインのメンバーはほんと凄い。
さらに今回は長田さんが加わった音の分厚さも存分に味わえうことができました。


このライブに行けて本当に良かったです。
いろんな人に、ありがとう。



ここまで長々とレポ読んでくれた方も、ありがとうございました。







*セットリスト



長田さん弾き語り1
長田さん弾き語り2
長田さん、亀井さん、高野さんで1曲
長田さん、亀井さん、高野さん、西川さんで1曲。



Glare
COME ON
超える
新曲1
新曲2
sabbath
アナザーワールド
長田さんボーカルの曲
インスト曲?
エレウテリア
VIRUS
Sing
KINGDOM COME
ラニーと同意
FLY
CORE
B.D.S



en.

undercover of the night (The Rolling Stonesカバー)
Everyman,everywhere