行くのならば



・「THE LEAVEN」/f4-high

f4-highというバンド、正直に言うとその存在も知らなかったんですが(汗)、とある繋がりから教えて頂き、さらには新譜を聴く機会を頂いたので、感想を書きたいと思います。なお、バンドについては、誰々がやっているバンドで〜、という説明をするとイメージが伝わりやすいのですが、先入観を持って読んでほしくないのであえて書かないでおきます。


まず思ったのは、今時珍しいぐらいにストレートだな、ということ。曲によって雰囲気は大きく違いますし、展開はけっこう起伏に富んでいます。でも、そのどれも、太いマジックで一本線を引いたような、気持ちの良い言葉とメロディが貫かれていることは共通しています。

そして、その愚直なまでの曲の作りをさらに際立たせているように思えるのが、不思議な存在感のあるボーカル。これと言って特徴は無いんですが、何故か耳に残ります。なんというか、図太さがある感じ(笑)

アルバムとしては、歌詞のアイデア、曲調共に面白い「変身」で始まり、それぞれに異なる表情が豊かな3曲を挟んで、すかっと気持ちが晴れるような「俺の空」でラストを絞める、という内容。最後まで聴いた後の余韻が気持ち良く、この流れの良さにもまた、バンドとしての潔さが表れているように思いました。

2曲目収録のリードトラック、「終、きっとそれは」については、自分がラブソング苦手なせいで正直うまく語れないんですが、やはり、これでもかと真っ直ぐに感情をぶつけている印象。



このアルバム、最初は気楽にBGM的な感じで流していたんですが、こうしてしっかり向き合って聴いていろいろ書いてみると、けっこういろんな発見があって面白いですね。実際のところ、自分が普段好んで聴いている音楽とは少しタイプが違うのですが、なんだか初めて自分から音楽に触れた時の気持ちを思い出しました。

個人的にはライブで聴いてみたいバンドだなと感じます。今のところマイペースに活動してるみたいですが、ゆっくりでも少しずつ大きくなっていってくれると嬉しいです。