FoZZtone Lodestone Tour IV ''at the NEW WORLD'' @梅田シャングリラ

オーダーメイドアルバム「from the NEW WORLD」〜2枚組アルバム「NEW WORLD」まで、
その試みと届けられた音楽が素晴らしかったので、その流れで行くことを決めた。
ライブを観るのは2度目。ワンマンは初めて。
昔から聴いてはいたものの、がっつり聴くようになったのは
最近なので、ちょっと不安な面もありつつシャングリラへ。


結果、杞憂だった。
観客を含めて、本当に心地よいライブだったと思う。


以下ネタバレあり。
文体がなんか変なのは気にしないで頂けると幸い。




・記憶には海のような人 人


1曲目、「ロードストーン(north)」。
多分この曲でくるだろうな、とは思っていたけれど、
期待以上の迫力にいきなり体が震えた。
広い広い世界の中で、たくさんの人がひしめきあっている、そんな光景が浮かぶ。


そこからの、「口笛男」「ENEMY」。
ただただかっこよすぎ(笑)
特に口笛男、テンポアップ後の
ツインギターの絡み具合がたまらなかった。
なんなんだこのバンドとしての一体感と熱量は。



・懐かしい曲を


と言って、「Elevator」。
正直自分はそんなにこの曲に思い入れは無かったのだけれど、
客席の静かな熱をおびた盛り上がりを見ているだけで、なんだか嬉しかった。


続いて猿飛。オーダーメイドアルバムの候補曲の中で、
「NEW WORLD」には唯一収録されていない曲。
メンバーが楽しげに跳ねているのが印象的だった。


組曲


アップテンポの曲が続いたのでMCで小休止。
「海へ行かないか」でじっくり聴き入らせた後、
組曲 白鯨」として2枚組アルバムの後半に収められた曲たちを。


長いインスト曲である「Missing Mass」では、
「この曲は演奏するたびにアレンジが変わっていってる。
今日ここだけのアレンジになるかもしれない。」というようなことを言っていた。
実際CDのそれとは全く別物で、メンバー自身もどうなるかわからないような、
大きな大きな生き物がそこにいると感じた。


・必要なのはロックンロール


一息ついて、「黒点」。
この曲はものすごくテンションあがるな、と、今回聴けて再確認。
さらに「Stone in the black boots」から「Sir Isaac!」へのつなぎも素晴らしかった。
Sir Isaac!はイントロの動き回りつつ近づいてくるような臨場感がたまらない。
メンバー全員ほんと楽しそうに演奏していた。笑顔、笑顔。


・鐘を鳴らせ


本編ラストは「白鯨」「ロードストーン」と、
今回の2枚組アルバムの軸となった曲を続けて。


「白鯨」が終わった後、
「対バンとかでこんな曲やると、ぽかーんとしてるやつらが多いんだけど(笑)、
今日来てる皆は俺たちの音楽のことわかってくれてるみたいで嬉しい」と。


全体を通してMCは和やかで笑える雰囲気だったけれど
(話の落としどころうまいなーと感心したり 笑)、
言葉の端々から自分たちの音楽に対する熱意や思い入れが伝わってきて、
なんだか聞いてるこっちも気持ちが引き締まるようだった。


そして「ロードストーン」。
歌いだしからすでに場内の一体感が凄かった。
それまでにあった、拳があがりまくって汗まみれになるような盛り上がりとはまた違った、
一つの曲に対して全員が真っ直ぐ正面から向き合っているような雰囲気。
「俺がお前のロードストーンになろう」そう歌う渡會さんが先頭に立って、
場内の全員を同じ方角へと導いているようなイメージが浮かんだ。


終盤の合唱部分はなんだか感無量だった。
全員でライブを作っている感覚。
自分が曲の中に存在している感覚。
ただただ、心地よい時間だったように思う。



・音楽 その音楽


アンコール。
さっきの余韻がまだ残る場内。
そこへBRUTUSという最高の燃料投下で、もうフロアはなんだか凄いことに。
自分はほぼ最後尾で見ていたけれど、その熱がライブハウスの外まで溢れだしそうだった。


で、オーダーメイドアルバムやらなんやら、
FoZZtoneがここ最近やってきたことの原点とも言える曲、「音楽」。


個人的に大好きな曲ということもあるけれど、それにしても素晴らしかった。
「君に聴かせたいよ 俺の選曲を 素晴らしいから 心の無い音 一つもないから」
の部分を、「心を込めて 君に届くように」と歌ってたのにぐっときたり。
「同じ毎日なんて言葉はないよ 俺の選曲にはないよ」のフレーズで、
「毎日生きてたら嫌なことが9割だと思うんだけど、今日は間違いなく残りの
 1割のはずだと思ってやってる。そうだよな?」ってMCを思い出したり。


本当に、今を照らしてくれる音楽だったと思う。



・また、光ったような


ダブルアンコール。
「名古屋ではやってないからな。
 お前らがしつこくて誰も帰りそうにないっていうから出てきてやったけど。
 今度はちゃんと帰れよ。」


…ここで某さわおさんを思い出したのは自分だけでいい。


「何やろっかな」との言葉に、あれやこれやリクエストがとぶ中、
メンバー4人何やら顔を見合わせて確認しあい、
「誰も予想してないやつを」と言って、「feelin' like a rolling stone」


これもまた終盤の盛り上がりが凄かった。
本編、アンコール共に、最後は力を振り絞って演奏していた感じだったのに、
ここにきて衰えるどころか迫力を増すバンドサウンド
最後の最後まで、本気で生きている音楽だった。


・セットリスト
(一部どう表記すればわからなかったけどそこらへんは適当。組曲白鯨関係のとことか…)


1 .ロードストーン(north)
2 .口笛男
3 .ENEMY
4 .4D
5 .レインメイカ
6 .Elevator
7 .猿飛
8 .海へ行かないか
9 .明くる朝〜Hey Mr.Backpacker
10.オシュグッド
11.Missing Mass
12.黒点
13.Stone in the black boots
14.Sir Isaac!
15.白鯨(fanfare〜Ishmeal saud〜temestoso〜coda)
16.ロードストーン(south)

En1.
17.BRUTUS(Et tu,Brute!)
18.音楽


En2.
19.feelin' like a rolling stone



この素晴らしいライブ。素晴らしいアルバム。素晴らしい音楽が、
もっともっと多くの人に届いてほしいと思った。



ありがとう。