生まれてくる言葉は

世の中にもしもはないけれど。


もしもネットってものが存在しなかったら。
いや、あっても自分が高校生の時の我が家に、
ブロードバンド環境が存在してなかったら、
今みたいに自分が音楽にはまることはなかっただろうと思う。
ましてやライブに行こうだなんて(自分の性格、親の考え方からして)
絶対思わなかったに違いない。


良くも悪くも、ネットは完全に自分の生活から切り離せないものになってる。
正直言って、ネットの方に気を取られて日常生活に支障が出る、っていう、
一番危ない状態にも何度かなってる。
完全にネット断ちした方が、きちんとした生活ができるような気もする。


それでも、やっぱり切り離せない。
例え会ったことがなかろうと、ガラスのように脆い付き合いだろうと、
ネットの向こうには生身の人間がいて、
それぞれの「場所」があって、たくさんの記憶と記録が残されている。


ネット上でなく、直接話していたら気が合わないだろう人とも、
つながりが存在して、少なからず影響を与えあってる。
改めて言うまでもないけれど、凄いことだと思う。



ただ、自分はまだ正しい距離感を掴めてないんだろうな、と思う。
曖昧なままに何となく自分にとって居心地のよさそうな空間に飛び込んで、
だらだらとやっているだけだ。


そんな自分にも、話をしてくれる人がいて、聞いてくれる人がいる。
甘えてばかりいて、申し訳ないな、と思う。
活かさなくちゃなんにもならない。
ただ、都合のいい空間に逃げているだけではいけない。


距離、距離、距離。
生活はできそう?それはまだ。
わからないことが、多すぎる。



ただ、ひとつだけ、いつもわかっていること。
それはいつも自分の奥の方に、
伝えたい言葉がひとつだけあるということ。
ごめんなさい
ばかり言ってしまう自分のような人間に、
どんな小さなことでも、かかわってくれた人たちへ、
ありがとう、
と、言いたい。いつも、そう思ってる。


感謝の気持ち、なんて、わからないし、
そんなもの自分じゃ抱えられないけれど、
ありがとうって言葉だけは常に自分の頭から離れない。
そしてできるものならその言葉がいろんな人に届いて欲しいと思う。
うまく伝わるかはわからないけれど。
いつもはっきりとは言えないのだけれど。



音楽を聴いて、いつも思うこと。
人と話した後、いつも思うこと。
何かが終わった後、いつも思うこと。


それが、そのひとつの言葉に全て詰まっている気がする。


「」