渡れないな あの交差点


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解散が発表された直後にそのバンドの曲を延々聴く、というのは大っ嫌いな行為なんだけど、結局のところいつも同じように繰り返してしまう。初めて聴いた時の不安定で変な高揚感を思い出したり、改めて歌詞に凄味を感じたり。新しい音楽に出会った時のような気持ちがわきあがってくるのは、何とも皮肉な話だと思う。


「いったい君はどうやって 今まで生きて来れたの? いったい君はどうやって 人を愛するの?」 
吐きそうなぐらいに人間臭い言葉たち。ただの叫びにも似た歌声。不恰好で時に不快で心地よくて空っぽでどこまでも生きていて。


ボーカル山本さんの日記はいつも心配になるぐらいに言いたい放題の裸な言葉が並んでいて、特に初期の頃は楽しみにしていたのを覚えている。更新頻度が落ちたここ数年も、その時々の心境やバンドの状態が伺える内容だった。そして最後の更新。
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「早く見切りをつける事をオススメします」という文字列を、彼はどんな気持ちで書いていたんだろう。



バンドが解散して、生の音は消えて、でも曲はずっと残って、むしろ存在感を増していく。そうして、大切な音楽が積み重なっていく。寂しくておかしくて不思議なこと。まだまだ続いていく。


人は真実か いやそうじゃない きれいな嘘でいいよ
人を信じるか いえそうじゃない きれいな嘘でいいよ
(「AM4:00」/pegmap