スクイズメン『エメラルドラム』 release tour final @神戸HELLUVA LOUNGE


ライブを観るのは初めてのスクイズメン
それがリリースツアーファイナルのワンマンということで、
高揚感と緊張感が入り混じった心持ちで、
大分前にREEFERを観に行って以来のHELLUVA LOUNGEへ。
大雨(ゲリラ豪雨ってやつ?)の後でしたが、
けっこうたくさんの人が会場に来ていて、なかなかいい雰囲気でした。
メンバー登場して、シンセの三好さんの背の高さにビビってる間に(笑)演奏開始。


以下、記憶曖昧レポ。(時間経ちすぎた…)




1曲目「a.k.a」
初っ端から大本命!ちょっと不意打ちくらった感じになりました。
自分がスクイズメンいいな、
と思ったきっかけの曲であり、ライブで聴けるのを楽しみにしていた曲。
ライブハウス内が一瞬で夕暮れに包まれて、
その風景を追いかけるように、思いの詰まった音が広がって行くのを感じました。


そして出来上がった独特の空気の中で、
さらにその濃度を増すように演奏されたのが「まほうつかい」

あ 触れた 今 奥の方に 今 溢れたのは ソウルミュージック
妄想じゃないな これ もう そうじゃないな
あ あ あ あ あ 今気づいた 魔法の味を知ってしまったんだ 


途切れ途切れの発声に、電子音やエフェクトの効果もあって、
時にロボット的に無機質に響く目の前の歌。
それでいて、そこに確かに存在する溢れだしそうな感情の渦。
たった2曲で完全に意識が音の世界に持っていかれました。



濃密な空気は保ったまま、エメラルドラム髄一の
アップチューン、「PC/DC」
ドラムがなんじゃこりゃ!っていうぐらい(笑)かっこいい。


ふと周りを見渡すと、お客さん皆千差万別のスタンスでリズムに乗っているのが見えて、
なんだかにやっとしてしまいました。
スピード感ある曲だけでなく、その後の「so what」等、ミドル〜スロウテンポの曲でも、
皆、聴き入るというよりは音の中で揺られている感じだったのが印象的。
自分も、ふと気が付いたら体が動いている、という場面が多かったです。
意識的に踊る、というのではなく、「盛り上がっていこう!」というのでもなく、
ただただ音と言葉に揺さぶられる、そんなダンスミュージック。



軽くMCが入って、「茜色ギター」
a.k.aの時と同じように広がって赤い赤い空。
その中で、「何も起こらない日々に頼ってんだ それが全てさ」というフレーズが、
くっきりと、強烈に浮かび上がってきて、思わずぞくっとしました。



「ロビタ」「Folk Song For Song」
の炭酸水ソングを続けて。(ボーカル井上さん曰く「たまたまそうなった」とのこと)
この2曲はほんと聴いてて喉が渇きます(笑)喉以外も渇きます。
飲めば飲むほど喉が渇くコーヒーのように、聴けば聴くほどもっと満たされたくなる音楽。




エメラルドラム収録曲が続く中、初めて聴く曲もいくつか。
一部はライブでは定番のようですが、それもあってか、
初めて聴くとは思えないぐらい自然に体に馴染む曲が多かったです。



「C.I.T.I」「ポピュラスの流れがこの日のハイライト。
ポップな曲調の中に漂う不安定さが絶妙なバランスでした。
元ベースで今回はサポートで入ってたエミさんのコーラスも素晴らしく良かった。


ポピュラスは初聴きでしたが、ほんっとうに心地よかったです。
音源が現在手に入らない状態なのが残念…また何らかの形でCD収録してほしいところ。



「さっきの曲もそうですけど、音楽が好きな人のための曲」
と前置きして、「ライトアンドロング」。(新曲?)


そして本編ラストの「watarhythm」
風が吹き抜けて、どんどん遠くまで連れ去られるような感覚。
「思い入れに 殺されてしまった」というフレーズにいろんなことを思いつつ。
長いようで短い、短いようで長い。そんな7分間でした。




アンコール。
「今日はこっからが長いですからね。ライブ一本分ぐらいやるんで」
との言葉にざわつく場内。個人的にはシロップのライブみたいだなーと感じて遠い目に…笑


「懐かしい曲を中心に」とのことで、仕切り直しの初っ端は
「遊星音楽」

だらだらと たらたらと ただ眠る
働いてるのは想像力だけ
ただ ここに居るだけで
何か成し遂げたような気分の僕を
太陽が追ってくる 分かってよ


↑の歌詞が好きで好きで…。
言ったところで何も変わらないけれど、「分かるよ!」と言いたくなる感じ。
その後の、狭い空間が一つの大きな世界になっていく感覚もたまらなかったです。


さらに「黒い猫」、「ゴルゴダ」、「Slow blink」
これでもか!というぐらい濃厚でぐらぐらと心が揺れる曲の連続。
ここらへんはもう、考えるのも忘れてひたすら音に身を委ねている状態でした。


そして「レストレス」
他の曲とは少し毛色の違う、バンド感あふれる楽曲。
楽しげなコーラスに、タンバリンの音色、少し寂しげな言葉たち。
全てが混ざりあって、アンコールラストにふさわしい素晴らしい雰囲気を作り出していました。




まだ熱気の残る場内。拍手は鳴りやまず、ダブルアンコールへ。
「ちょっとこの盛り上がりが怖いです(笑)別に解散するわけでもないからね。」
と笑うメンバー。
「最後に、昔の曲をやって帰りたいと思います」と一言あって、ラストのラスト「lava」へ。


これもまた初めて聴く曲でした。(曲名は後から知った。)
が、その目まぐるしい展開に圧倒されっぱなし。
最後の一音が鳴りやんで、メンバーが去った後、
思わずほうっと息をついてしまったのを覚えています。


最後の最後まで、揺られ、揺さぶられ、翻弄されっぱなしの2時間半でした。



・セットリスト


〜 ワタリのテーマ
1 a.k.a
2 まほうつかい
3 PC/DC
4 so what
5 フォレスト・バンプ
6 茜色ギター
7 ロビタ
8 Folk Song For Soda
9 Kill The Funiki
10 スクイズメンのワルツ
11 Winter Mute
12 alice
13 C.I.T.I
14 ポピュラス
15 ライトアンドロング
16 watarhythm


EN-1.
17 遊星音楽
18 flows
19 黒い猫
20 ゴルゴダ
21 Slow blink
22 レストレス


EN-2.
23 lava




笑いたくなるような 声で歌ってよ